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2003年12月

イナゴ

美味三昧(原題・料理の芸術)という、

天才画家・ロートレックの料理書がある。



これは、ロートレックの死後、

親友が、彼の愛好していた料理の処方を

編纂したもので、9割が料理のレシピだそうだ。



この本、なんと、毎項にわたってロートレックの

デッサンが入っているという豪華さ。



古典的フランス料理に興味のない人には

“トンデモ絵本”に見えるかも知れぬが、

興味がない人も十二分に楽しめる。



ロートレックは絵を描く傍ら、せっせと料理を作り、

自ら食べ、人にも振舞っていた。



レシピの中で目を引くのは『イナゴの網焼き、洗礼者ヨハネ風』

~「レシピ」~

『たくさんのイナゴから茶色や黄色のを除き、

ピンク色のものを選別する。

それを金網にのせ、粗塩少々振り、炭火で軽く焼く。

頭をむしり、内臓を抜き取る。

皿へ並べ、レモン汁、塩・胡椒、唐辛子を振りかける。』




おお・・・シンプル!

料理の精髄は、単純と誠実にある・・

という言葉がピタリと当てはまる。

素材そのものに語らせる、簡素にして剛健な調理法。



イナゴ・・実は食したことがないのだ。

長野あたりに佃煮として売ってるそうだから、

いつかは頂いてみたいものだ。



物の本によると、バッタは癖がありまくりで

ベタッとしてイヤミな味がするそうだが

イナゴは小エビのような香ばしさと甘さがあるらしい。



食いつければ、一見ゲテモノでも、魔味として十分に成立すると思う。

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マイケル・チミノ

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チミノ・・・と、言えば、
「ディア・ハンター」と「サンダーボルト」が好きなんだが、
実は、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」が一番だったりする。

「イヤー~」には、消え去った…
ミッキー・ロークと、ジョン・ローンが出ていたが、
物凄いハードボイルドな映画で、絶対傑作だと思う。
この2人が消えたからといって
葬り去るのには余りにも惜しい作品だ。

つーか、ミッキー・ロークも、ジョン・ローンも、
独特の存在感と、危なさと、女々しさを持っていて、
今の俳優陣には無い格好よさがあるのに・・・・・
干すこたぁないだろ>映画界。

そういやあ、「ディア・ハンター」はベトナム戦争で
アメリカが最も病んでた時代設定に対して、
最も豊かだった時代の象徴ともいうべき1959年式の
「キャデラック・エルドラド」に皆を乗せてうまく対比させてあった。
ある種タイムマシーン的に・・。
「これに乗ってる時やぁ、皆ハッピーだぜぇ~」みたいな・・。

出演陣ではジョン・カザールがサイコー。
彼はこの時ガンに冒されていて最初は出演を渋ったが、
チミノが「スタン役はお前しかいねえ!」と熱望し、
カザールもその熱意に負けて出演OK。
カザールが亡くなったのは撮影終了の9ヶ月後・・・。
とても死期が迫ってるとは思えない老獪さと存在感だった。

~チミノの近況~
「映画監督の未映像化プロジェクト」より。
「2001年9月付けで、チミノは翌2002年より、
フランス人作家アンドレ・マルロー(!)が33年に発表した小説「人間の条件」
に基づく映画「Man's Fate」の撮影に着手すると報じられた。
「人間の条件」は上海革命期の上海を舞台にした作品で、
映画は中国政府の資金援助を得て全編上海ロケで撮られる予定だという。
出演交渉中の俳優は、ジョニー・デップ、ダニエル・デイ・ルイス、
ジョン・マルコヴィッチ、アラン・ドロン、ユマ・サーマンら。」



てか、巷ではちーっとも噂になってないぞ。
また頓挫か・・
世紀の大問題作「天国の門」失敗の怨霊が・・・こわっ!

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(福本清三祭り)

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「ラストサムライ」でトムを食った福本清三に関する逸話(?)を羅列してみた。

①清三氏は以前、関西が誇る名番組「探偵ナイトスクープ」に出ていた。

依頼の内容が・・・
「時代劇に出てくる用心棒の役で悪人に『先生、お願いします!』
と言われて颯爽と出たものの、あっという間に斬られて死ぬ。 
それも10回や100回ではない。
あの斬られてばっかりの役者さんをどうか
『徹子の部屋』に出して欲しい」
・・・というものだった。
桂小枝が京都・太秦に行き、依頼文どおり
のことを言って尋ねまわったら、
誰に聞いても、『あ、それ、福本さんやん!』
・・・という答えが返ってきてすぐ見つかった。(略)

最後は「徹子の部屋」のセットで小枝が黒柳の格好をし、
清三氏は浪人役の格好で、単なるオフザケで終わると思いきや・・・
本物の黒柳徹子が出てきてその場で事情を話したら、
なんと、実際に出演が決まってしまったというオチだった!

②過去、2万回斬られたという清三氏、
こういうポリシーをお持ちであられる。

「斬られ役の私らが一番大切なことは、決して斬られに行かないこと。
あくまで斬りに行かんと、いいかげんな立ち回りになってしまうんです。
斬りに行って、斬られるわけやから、
その性根が大事なんですわ。
そうしないと、斬る側が目立ってきませんから。
私らは『いかに主役をかっこよく見せるか』が仕事ですから、
私らが手を抜くと、それだけ主役の殺陣が
目立たなくなってしまうわけです。」

それにしても、清三氏、もう少し台詞回しが上手ければ、
中堅の悪役ぐらいにはなってたはず・・・。
けれど、斬られ役専門でも全然手を抜いてなかった。
最近の安っぽいビデオ撮り時代劇でも、
一人だけ力んで、昔風のエビ反りしながら切られてた。

そして!やっと手にした大役が
「サイレントサムライ」だなんて・・
カッコイイ!

③スカパーのムービーチャンネルで
ラストサムライの記者会見を1時間番組で放送している。

その中で菅田俊さんのインタビューで、福本さんの事を語っていた。
「福本さんについて印象に残っている事は、
出演者それぞれに、ネーム入りのディレクターズチェアが用意されて
もちろん福本さん専用の物もあるんですが、
撮影期間の8ヶ月の間、1度も福本さんそれに座った事が無くて、
一人で丘の上に立って撮影を見ておられるんですけれど
それがホントに孤高の戦士のようで、まさしく別の意味で
福本さんは本当の日本のラストサムライだと僕は思いました」

・・・ちなみに、日本での最後の仕事(東映での)は、
テレ朝の『新・京都迷宮案内』での河原のホームレス役って!
最高!!!!!!

※ここまで書いて何だけど、福本さん、昔は相当怖い人だったらしい。

そういえば、「ラストサムライ」アメリカ版は、10分短いらしい。
どこがカットされてるんだろう?


最近、ちょっと右過ぎるかな・・・
でも、日本はすげえっつーことで
スティービー・ワンダーやSONYも慕う伝統工芸

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国宝で遊ぶネコ。

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滋賀の日吉大社で、可愛い子供の猫タン2匹を見つけた。
(床下のネコ、見える?)

こちらを伺いながら、床下に潜ったり、出てきたり・・・
じゃれながら、ピョンピョン跳ねてやんの。
一冊、絵本でも書きたくなったい。

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福本清三・60歳。大部屋俳優生活・44年。

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福本清三
なんと、「ラストサムライ」に出演!
その妖光鋭き眼差しに、激動の映画俳優生活の悲喜交々を感じる。

東映の大部屋俳優、残るはたったの5人。

大部屋~、といえば、ピラニア軍団を思い出す。
たくぼんこと川谷拓三や、室田日出男、現役で頑張ってる志賀勝など・・・
不朽の名作「仁義なき戦い」で暴れまわったメンバーたちが我々に見せ付けた泥臭さが、現代の邦画界では死に絶えている。

どいつもコイツも大人しくなってしまった映画界。
何だかつまんなくなったね・・・

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追悼 マーロン・ブランド

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日本で言えば、無理矢理だけど勝新か。

フィルモ・グラフィーを見ても、正直ピンとこない。

でも、オールドファンだけのものじゃないのがブランドの魅力だろう。

若き日の伝説的な神演技に関するエピソードは
今でも“情報として”十分生きている。

アメリカ映画回顧特集がブルータスで組まれようものなら
真っ先にブランドの事が羅列され、
かのポール・ニューマンが・・・
かのデ・ニーロが崇拝した・・・
などと、ブランドの「凄さ」が誌面を埋め尽くす。

こういう俳優は二度と出てこない・・・
と、言うとベタだけど、
大衆や映画業界に媚を売らなくても存在感を前面に出せる俳優は、
もはやその確立されすぎたシステムに於いて皆無だろう。
(日本も一緒だけど)


俺は、正直、「ゴッドファーザー」、「ラストタンゴ・イン・パリ」、
「地獄の黙示録」、「ドンファン」、「ブレイブ」(!)くらいしか知らない。
※カーツ大佐、大好きだったんだけど・・・

時間があれば、日本が舞台の「サヨナラ」を観てみたいが、
敗戦直後の日本の沖縄を舞台にした「八月十五夜の茶屋」も気になる。
その映画でブランドは、黒髪に染めて前歯には出っ歯の入れ歯をはめ、
瞼も腫れぼったくメークして、サキニという名の日本人通訳を演じているらしい。

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