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角屋・2「脆美」

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写真は「角屋」の坪庭。
とにかく、圧倒的な歴史の重みを感じる。
【脆美】という言葉がピタリと当てはまる空間。
ただここ座って、庭を眺めているだけで愉しい。

この日は、会員限定のイベント。
二階の座敷にて、太夫のお点前を受ける。

係りに案内され、静々と二階に上がる。

残念ながら、二階は完全撮影禁止。



国宝級の襖や意匠に陶然となる。

「圧倒的空間」とは、こういう空間なのか!

淫靡と洗練が絶妙に入り混じった部屋。



昔の造りだから、天井が低い。

私たちの座った部屋の土壁が「浅葱色」だった。

なんという美しさ!

今でも京都の地中から、天然の染料が取れるそうだ。



同席した客達は、品の良い初老の紳士やご婦人達。



現在、5人しかいないという太夫さん。

そのうちの一人・八千代太夫さんのお点前を拝見。

いやぁ~素晴らしい所作である。

身のこなしの一瞬一瞬が完璧で美しい。



そして、何と言っても禿(かむろ)の可愛い事!!!

(※このサイトの娘ではないと思うが、本当に可愛かった)



お付きのご婦人に指導されながら、

太夫さんの点てたお茶を、上席のVIPへ持ってゆく。

たどたどしく動く禿(かむろ)は長く座っていたためか、

立つときに、こけそうになったり、

熱い茶を持って独特の動きをしなければならないため、

危なっかしくて仕方ない。

でも、そのキュートな存在に、客達から小さな歓声が上がっていた。



豊潤な香りのするお抹茶と、甘みを抑えた美味しい団子を頂いたあと、

角屋館長の説明を聞く。



嘗て隆盛を極めた天下の島原に残る往事の建物は、

今や「角屋」と「輪違屋」の二軒のみ。

維持の難しさと、寄る時代の波に耐えながら

この素晴らしい建物と文化を守っていこうとする館長の姿勢に感銘を受けた。



守ってゆくことは、進化することよりも難しい。

この建物と、文化を継承していく困難さは大変だろうと思う。





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かの文豪・谷崎潤一郎も愛した角屋。

しかし、谷崎と角屋は仲が悪いらしい。

何故か?それは、各々で調べて欲しい。




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美しい八重桜が見える。

この庭を、新選組隊士や、幕末最大の策士・清河八郎も見たに違いない。

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清河八郎は、わざわざ庄内(山形)から母親を連れて角屋を訪れ、

盛大な宴会を催したそうだ。

当時は、こういう料亭で宴会をするのが親孝行だったらしい。



ああ・・・それにしても典雅な庭だ。

溜息が出る。

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