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鬼龍院花子の生涯

「鬼龍院花子の生涯」を、十数年ぶりに観た。

子供心にインパクト大だった夏目雅子の啖呵シーン、

夏木マリの妖艶さ、

山本圭の熱演の一部しか覚えてなかったので、

改めて観ると、凄く新鮮で面白かった。



五社英雄の演出は直情的であり、実に分かり易い。

そして、魂がこもっている。

この作品も、ダイナミックでストレートでソウルフル。

意外だったのは、最大のヒット作である「吉原炎上」の数倍、画が素晴らしい事。

img20061022.jpg


ショットのひとつひとつに監督の美学が冴え渡っている。

そして、役者全員が、最高の演技と最高の存在感を魅せ、

観るものの心を鷲掴みにする。



特に、最大の見せ場は土佐・赤岡町「絵金祭り」のシーン。

img20061022_1.jpg


このシーンを組み込んだ五社監督は凄い!



原作は、宮尾登美子。

自らの故郷・高知を舞台にした作品を多く書く。

百戦錬磨の松岡正剛氏も、彼女の作品を賛美している。

ちなみに、劇中で一番有名な「啖呵」の台詞

「おまんら…なめたら…なめたらいかんぜよ!」は、

原作には無いそうだ。



そして、冒頭。

私が愛してやまない「橋本遊廓」が登場する。

(大変残念だが、ロケ地は橋本ではない)

どうせなら橋本に行き、淀川沿いからクレーンで

俯瞰撮影して欲しかった・・・。

img20061022_2.jpg




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今の邦画より、昔の邦画の方が素晴らしい。

今と昔を比べるのは無粋かもしれぬが、この作品を観て改めて思った。

何より、物語の骨格がシッカリしている。

そして、昔の製作者たちは、映画に対する理念をきちんと持っている。



現代の観客のほうが、昔の観客よりもずっと目が肥えているが、

それは様々な情報を、いつでも何処でも手軽に

キャッチできるのだから当たり前である。

その代わり、我々は昔の観客に比べて想像力が圧倒的に欠如している。

昔の邦画を観る時は、想像力を働かせながら観ないと、

その作品が持つ魅力に気づけないまま、駄作の烙印を押してしまうのだ。

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