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Lust, Caution  戒|色

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親しい友人が、ヴェネチア国際映画祭に行った時に賞賛してた「ラスト、コーション 戒|色」



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ストーリーは、サイトを観て頂く事にして・・・。



もっと政治的部分に突っ込み、凄惨なシーンを入れて緊張感を煽れば、

極上のエンターテインメントとして楽しめただろう。

特に、主人公が特務機関員に惚れるまでの過程が粗削りで、感情移入できない部分があった。

だが、想像力を掻きたてる為、敢えてそういう演出をしたと好意的に取れば良いと思う。

時代背景(日中関係)は複雑だが、これは「恋愛映画」なので、難解な部分はない。



まず、冒頭・・・ 上海の上流階級の御婦人たちが織り成す麻雀のシーン。

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一つ一つの所作を美しく撮る流麗なカメラワーク。
「ああ、これは良い映画だな」と思え、感性がウズウズする。


ロバートの秋山竜次は、世に広く知られた熟女マニアであるが、私も負けてはいない(笑)。
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大人の女たちの美しさが画面に映える。
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女たちの表情、煙草の吸い方、牌捌き・・・陶酔的なシーンがフィルムにたゆたう。
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上海の街・・・オープンセットとCGのコラボだろうか。
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それにしても、金が掛かっている。
ハリウッドで勇名を馳せたアン・リーだからこそ、ビッグバジェットで撮れるのだろう。
今の邦画で、このような映画が製作されるか? ノー。 
日本というのは、文化全般、全てに於いてパワーがない。
アン・リーのような監督とスタッフが日本にいれば、桃山文化を題材にした映画でも撮ってほしいのだが・・・
勅使河原宏が生きてたら・・・



名優、トニー・レオン。
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死と隣り合わせの孤独な男を演じている。
時に狂気を交えつつ、翳が揺らぐような圧倒的孤独感を表す。
現代に、森雅之(嘗ての名優)が蘇ったのかと思った。
中国には、まだまだ物凄い俳優がいる。
心底羨ましい。



一万人の中から選ばれた新進気鋭の女優、タン・ウェイ。
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大熱演で頑張ってるが、不満が無いわけではない。
彼女は童顔である。
だから、女スパイとしての刻薄さが欠けて見えるのだ。
だが、体当たり演技は堂々たるもの。
特に、ゆったりとした瞬きに、果てしない才能を感じた。


この作品最大の肝であるラブシーン。(R-18指定)
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中国では7分間もカットされ、政府が国民に「こんなHの仕方をマネしちゃだめよ」と異例の呼びかけを行った。ノーカット版を見たくて台湾まで出かけた猛者も少なくなかったそうだから、中国人のスケベ根性恐るべし、である。(前田有一の「超映画批評」より)


タン・ウェイの姿態は素晴らしい。
洋服を纏っている時は、スレンダーで裸を想起させない清潔感がある。
が、脱ぐと、腰から尻にかけての芸術的ラインや、乳首の色素など(腋毛も含めて)にエロスを感じる。
大体、今の女性たちは、痩せてる事が美しい(カッコいい)と勘違いしてないだろうか?
(ただ痩せているのと、意思を宿した痩せ方は全く違う)
腰の括れ、肩から背中にかけての肉の隆起、太腿や脹脛に見える映発など・・・
これら女性の肉体の魅力は、痩せていると隠れてしまう。
マネキン的なバランスに、真の美は宿らない。
本当に魅力的だった昔の女優たち(80年代後期までの)を観れば分かる。


アン・リーは、非常に偉大な監督だと思うが、大きな欠点がある。
なぜ、「前戯なしで挿入する」という非現実的演出をするのだろう?
「ブロークバック・マウンテン」でも、いきなり尻に挿入してたし…(そんな、バカな!)




孤独に耐える男と、それに魅せられた女の情事は烈しく、美しい。
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幼稚なセックス観を持つ現代日本人には分からないかもしれない。


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