« いのちの食べかた(※ショッキングな映像があります) | トップページ | 滅びの美学・「ぼんち」 その2 »

滅びの美学・「ぼんち」 その1

長年の夢が叶って(小さい夢w)、遂に「ぼんち」を鑑賞。

どのレンタル店を探しても無いのでショボくれていたが、しれっとネットレンタル出来たw

つうか、これは買ってもいいな。 

日本映画史に残る傑作です。

img20090523.jpg


【ぼんち】監督・市川崑  主演・市川雷蔵

大阪・船場に四代続いた足袋問屋の一人息子が、女系家族の中で悪戦苦闘する様と

その多彩な女性遍歴を、豪華な女優陣を配して描く。

市川雷蔵自らの依頼により山崎豊子の原作を市川崑監督独自の美学で映像化。

《老け役》を演じる雷蔵が過去を回想する場面は映画のオリジナル。

※「大阪では、良家の坊ちゃんのことを、ぼんぼんといいますが、根性がすわり、地に足がついたスケールの大きなぼんぼん、たとい放蕩を重ねても、ピシリと帳ジリの合った遊び方をするやつには『ぼんち』という敬愛をこめた呼び方をします。」(山崎豊子)





もう既に、「大大阪」と呼ばれた頃の大阪は、どこにも無い。

img20090523_1.jpg


今や、下町ばかりクローズアップされていて(所謂ベタなイメージの大阪)

私は呆れるばかりなんだけど・・・(いや、昔の大阪を知ってるわけじゃないんだが)



全盛期だった頃の日本映画を観たり、大阪(大坂)の文化を紐解くと、

京都や奈良に負けない大阪に魅せられることは明白である。

江戸(東京)の発展の礎は、大阪(大坂)にあるという事をもっと知るべきだし、

近代化以前の大阪が果たした役割や歴史文化を再評価(再点検)しないと、

都市の持つ本質(根幹)やフォークロアが、ますます見えにくいものとなってしまう。



amazonのレビュウに、「この映画はイタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティの作品群や、

トーマス・マンのブッデンブローグ家の人々に通ずる“滅びの美学”がある」と書いてあったが・・・

この作品は、大阪特有の風土が活きているからか、悲惨さを感じさせない明るいものとなっている。

img20090523_2.jpg








山崎豊子先生の原作を脚本化した和田夏十さんの手腕が素晴らしい。

img20090523_3.jpg


和田さんって、兵庫(神戸に近い)の出身なんですね。

だから、大阪の文化を外から冷静に分析し、ストーリー化出来たのでしょう。



まぁ、とにかく、女優陣が圧倒的に素晴らしいです。

全て人間国宝級の大女優たち。



若尾文子。 当時26歳。

img20090523_4.jpg


本来は、チャキチャキの江戸っ子(東京っ子)なんだが、

日本映画全盛期に京都映画界で鍛えられただけあって、関西弁が実に上手い。

その流麗な所作も含め、見蕩れるほど美しい御姿。

img20090523_5.jpg


img20090523_6.jpg


img20090523_7.jpg


img20090523_8.jpg


img20090523_9.jpg


img20090523_10.jpg


img20090523_11.jpg






山田五十鈴。 当時42歳。 ※右の方です。

img20090523_12.jpg


山田五十鈴の人生そのものが濃厚な映画なだけに、その存在感は世界屈指。

「先生」と呼ばれながら、端役でも厭わなかったプロ中のプロ。

img20090523_13.jpg


この映画のコミカルな演技は、なんていうか、可愛くて可愛くて・・・キスしたくなるくらい可愛い(笑)。

img20090523_14.jpg


さすがに大阪生まれなだけあって、難しい「船場言葉」もパルフェでした。

何と、山田五十鈴はご存命中なんですね。(現在・92歳!)





その2へ続きます。

|

« いのちの食べかた(※ショッキングな映像があります) | トップページ | 滅びの美学・「ぼんち」 その2 »

映画/ドラマ」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1328421/33176759

この記事へのトラックバック一覧です: 滅びの美学・「ぼんち」 その1:

« いのちの食べかた(※ショッキングな映像があります) | トップページ | 滅びの美学・「ぼんち」 その2 »